−−まずは、サードシングル制作の過程を。
今年度の当初に、夏と冬にシングルを出すという計画だったので、9月頃から準備を進めてきました。2月の発売ということで、卒業ソングをメインにしようというのを最初に決めまして。あとは、セカンドからの流れですが、バラエティに富んだ楽曲構成にしたいというのもあったので、曲はそれぞれ違う作家に依頼をしました。
――それでは、1曲ずつ解説をお願いします。まずはタイトル曲『変わるもの、変わらないもの』から。
デビューで『ひまわり』、セカンドで『My mother,My father』と楽曲を提供してもらっている松中啓憲さん菊池卓也さんコンビに、いよいよメインタイトル曲をお願いするというのがサードのメインコンセプトですね。本当にいい曲ばかり提供いただいてるので、カップリングでは申し訳なくて。
オーダーは「卒業ソングでお願いします」とだけしか言ってないですが、今回もいい曲をいただきました。
ちょうど、メンバーの片岡萌の3月いっぱいでの退団も決まっていたので、その辺りのことも念頭において曲をかいていただいたようです。
でも、卒業だけでない、人生において旅立つ時という誰もが経験する普遍的な歌になってますね。本当にいい曲です。
――続いて『Motor City Queen』を。
セカンドで『スタート〜神様には前髪しかない〜』の作曲をお願いした正木さんに今回も1曲お願いしました。セカンドの時から「ダンサブルにファンクやりたいですね〜」という話をしていたので、今回はその方向でと。ちょっとノスタルジックに、70〜80年代のファンクをイメージしてます。アースウィンド&ファイヤーとかね。アナログシンセ、4つ打ちベードラ、メジャーセブンスコード、そして正木さんの生ベース・・・と全開です。
でも、これはそういうオーダーをしたわけではないんですが、冬っぽい感じの曲に仕上がってますね。1曲目の『変わるもの、変わらないもの』と何か低通する感じで。
”Motor City Queen”というのは正木さんのアイディアです。豊田のご当地アイドルだからということで。ファンクだから、モータウンも意識して。モータウンもデトロイトが中心でしたし。
英詞は・・、最後まで賛否ありましたが、私がやりたいと押し通しました。アイドルが昔のモータウン曲をカヴァーしている、というコンセプトで。本当は全部英詞にとも思ったんですが、さすがにそこまではということで半分は日本語にしました。でも日本語詞も翻訳調にしてます。それに、他のアイドルがあまりやってないことをしたいというのもあって。メンバーは歌うのに苦労してましたが。
――そして、最後は『安全運転は愛なのよ』。
豊田警察署の方と、交通安全啓発の曲をやりたいですねと話してて、地域密着アイドルですし、作ってみましょうと。で、当初から大人の女性目線がいいんじゃないかとは話してまして、ここはリーダー里園のソロで行こうと。
こういう企画ものは、まあ私が作ろうということで、作詞作曲をしました。ちょっと他の方に頼みづらいというのもありますし、私も企画もの好きですしね。
ただ、単純に交通安全を守りましょうだけの内容じゃあつまらないので、ちょっとやんちゃだった女の子が彼氏との将来を考え始めて「安全運転してね」という詞のコンセプトは、曲より先に決めてました。
ただ、警察署とのコラボですから、ちゃんと交通安全的なフレーズも必要ということで、普通の曲だとどうしてもそういう詞が違和感があるので、今回は思い切ってGS風サーフサウンドにしました。アナログな艶っぽい感じにしたいというのもありましたし。なかなかいい感じでハマったんじゃないかと思います。
――それでは、最後にメッセージを。
今回も、バラエティに富んだシングルにしたいと思ってましたが、不思議となんとなく統一感もなくはない冬春らしい楽曲構成になったかなと思ってます。どの曲もソロパートが大幅に増えてますし。これは、メンバーの歌唱力が少しずつ上がってきているということもありますね。
しっとりと聞いてもらえればと思います。